はじめに
AtCoder Beginner Contest 302の復習記事です。
記事におけるScanner
クラスは、自作の入力クラスです。
コンテスト
https://atcoder.jp/contests/abc302
問題A
Ceil(A/B)
が答えになるので、(A+B-1)/B
で切り上げた値を得ることができます。
また、double型などの浮動小数点型だと、精度の問題で正しい値を求めることができないことがあります。
問題B
snuke
文字列の始点のマスの位置を(ch,cw)
、snuke
文字列が続く方向を(dh,dw)
とすると、snuke
文字列のk
文字目は(ch+dh*k,cw+dw*k)
の位置のマスになります。この位置のマスがグリッド上にあり、5文字全て一致している場合、始点から順に出力することで答えを得ることができます。
問題C
N
個の文字列の順列を全探索し、いずれかの場合において条件を満たすことができるかを判定します。
問題D
全ての組み合わせを考えてしまうと、時間計算量がO(NM)
になり、実行時間制限に間に合いません。
A
を固定して考えたとき、A[i]
に対して選ぶことができるB
の最大の贈り物はA[i]+D
以下のものになります。
ここで、B
のうちA[i]+D
以下になる最大のものをB
をソートして二部探索で求めることで、各A[i]
に対して時間計算量O(logM)
で求めることができ、まとめると時間計算量O(NlogM)
で求めることができます。
同様に、B
を固定して考えたとき、時間計算量O(MlogN)
で求めることができるため、全体時間計算量はO(NlogM+MlogN)
となります。
問題E
頂点ごとに辺で結ばれている頂点の集合を管理しながら、クエリごとにシミュレートを行います。
「他のどの頂点とも辺で結ばれていない頂点」の数をanswer
とします。
初期状態として、answer
はN
になります。
1番のクエリについて、頂点u
がその時点でほかのどの頂点とも辺で結ばれていない場合、頂点v
と辺で結ばれるため、answer
は-1
されます。
同様に、頂点v
の場合も、その時点でほかのどの頂点とも辺で結ばれていない場合、頂点u
と辺で結ばれるため、answer
は-1
されます。
2番のクエリについて、頂点v
がその時点でいずれかの頂点と辺で結ばれている場合、answer
は+1
されます。
また、頂点v
と辺で結ばれている各頂点について、その頂点の辺で結ばれている頂点集合から頂点v
を削除した後、その頂点の辺で結ばれている頂点が存在しない場合、answer
は+1
されます。
その後、頂点v
の辺で結ばれている頂点の集合をすべて削除します。
辺で結ばれている頂点の集合をHashSet
などのデータ構造を用いることで、追加と削除を時間計算量O(1)
で行うことができ、全体時間計算量O(Q)
でシミュレートすることができます。
問題F
各集合を頂点とした幅優先探索を行います。
整数
x
が属する集合群をHas[x]
としたとき、始点はHas[1]
に属する集合群になります。また、Has[1]
に属する集合をu
としたとき、S[u]
の整数集合の最小操作回数は0
になります。
幅優先探索において、遷移元の集合を
u
としたとき、u
から遷移することができる集合群は、整数S[u][i] (1<=i<=A[u])
を含む集合、つまりHas[S[u][i]]
の集合群になります。整数S[u][i]
をs1
、s1
を含む集合をv
、v
に含まれる整数S[u][j] (1<=j<=A[v])
をs2
、整数x
への最小操作回数をcosts[x]
としたとき、s2
への遷移回数はMin(costs[s2],costs[s1]+1)
になります。
よって、時間計算量O(N+M+Sum(A))
で答えを求めることができます。
2023/05/22更新
頂点1
からN
を集合の番号、頂点N+1
からN+M
を1
からM
の整数に対応させ、集合から整数、整数から集合に対してそれぞれコスト1の辺を張ったグラフを作成し、幅優先探索を行います。
集合から整数、整数から集合に対しての移動で2回の移動をしているため、答えが2倍になることに注意します。